亡くなった親の車・バイクはどう処分する?名義変更から廃車までの手順【2026年版】
実家の片付けを進める中で、多くのご家族が最後まで手を付けられずにいるのが、車庫に残ったままの故人の車やバイクです。家の中の物と違って、名義・保険・税金が絡むため「勝手に動かしていいのか分からない」まま、車検切れ・バッテリー上がりで放置されてしまいがちです。
このページでは、亡くなった親御さんの車・バイクを手放すまでの手順を、必要書類から費用の相場、実家の片付けと同時に進める段取りまで、順を追って整理しました。
故人の車は「相続財産」|勝手に売却・廃車はできない
大前提として、亡くなった方の名義の車は相続財産です。家族であっても、名義をそのままにして売却したり廃車にしたりすることは原則できません。
- 車の所有者が亡くなると、その車は相続人全員の共有財産になります
- 売却・廃車・譲渡の前に、誰が相続するかを決めて名義を移す(移転登録)のが基本の流れです
- 故人名義のまま乗り続けることも、自動車保険の扱いや事故時の責任の面でおすすめできません。任意保険は契約者・記名被保険者の変更(または解約)の手続きが必要です
もう一つ大切な注意があります。相続放棄を検討している場合、車の売却や廃車は「相続を承認した」とみなされるおそれがあるという点です。故人に借金がある可能性があるなら、車に手を付ける前に「遺品整理と相続の関係|手続きの順番と気をつけたいこと」をご覧のうえ、弁護士や司法書士にご相談ください。
必要書類と手続きの流れ|移転登録から売却・廃車まで
普通自動車の場合、大まかな流れは「①相続人を決める → ②運輸支局で移転登録(名義変更)→ ③売却または廃車」です。
- 1. 相続人を決める:遺言がなければ、相続人の間で誰が車を引き継ぐかを決めます。原則として遺産分割協議書(相続人全員の実印入り)が必要です。なお、車の査定額が100万円以下の場合は「遺産分割協議成立申立書」という簡易な書類で、引き継ぐ人だけの実印で手続きできる制度があります
- 2. 書類を集める:故人の死亡と相続人全員が分かる戸籍(または法定相続情報一覧図)、引き継ぐ人の印鑑証明書・実印、車検証などが基本セットです
- 3. 運輸支局で移転登録:使用の本拠地を管轄する運輸支局で名義変更します。保管場所(車庫証明)が必要になる場合もあります
- 4. 売却または廃車:名義を移した後は、通常の売却・下取り・廃車と同じ手順です。買取店や廃車買取業者によっては、相続手続きと売却をまとめて代行してくれるところもあります
軽自動車は手続きが簡単です。軽自動車は法律上「登録」ではなく「届出」の車のため、遺産分割協議書や印鑑証明書は原則不要で、軽自動車検査協会での名義変更(戸籍など死亡と相続関係が分かる書類は必要)で済みます。実家の車が軽自動車なら、思っているよりずっと早く片付くことが多いです。
動かない車・車検切れの車はどうする?
長く放置された車には、「そもそも動かせない」という問題が加わります。
- 車検切れの車は公道を走れません:家族が運転して買取店に持ち込むことはできません(仮ナンバーを取る方法もありますが、手間を考えると現実的でないことが多いです)
- バッテリー上がり・タイヤの空気抜けは定番:数ヶ月の放置でエンジンがかからなくなるのは普通のことです
- 解決策は「引き取りに来てもらう」:廃車買取業者や買取店の多くは、レッカー(積載車)での引き取りに対応しています。車検切れ・不動車でも、書類が揃っていれば自宅の車庫から直接引き取ってもらえます
「動かない=価値ゼロ」とは限りません。車は部品や資源としての価値があるため、不動車でも値が付くことがあります。処分を決める前に、複数の業者に査定を出してみる価値はあります。
原付・バイクの場合|125cc以下は市役所で手続きできる
実家に残っているのが原付や小型バイクなら、車よりずっと手続きは軽くなります。
- 原付(125cc以下)の廃車手続きは市区町村の役所で行います。ナンバープレート・標識交付証明書・本人確認書類などを持参して「廃車申告」をすれば、手数料は無料です(2026年時点・福岡市など各自治体の公開情報より)。相続人が手続きする場合は、死亡と相続関係が分かる戸籍等を求められることがあります
- 軽二輪(126〜250cc)・小型二輪(251cc〜)は運輸支局での手続きになります。流れは車に近くなりますが、書類は車より簡素です
- 4月1日時点の所有者に軽自動車税がかかるため、乗らないと決めたバイクは年度内(3月まで)に廃車申告を済ませておくと、翌年度の税金がかかりません
- バイク本体の処分は、バイク買取店や廃車引き取りサービスの利用が一般的です。不動車でも引き取り対応している業者があります
車内の遺品・実家の片付けと同時に進める段取り
車の手続きと並行して忘れてはいけないのが、車内とトランクの遺品確認です。業者に引き渡す前に、必ず一度、隅々まで確認してください。
- ダッシュボード・ドアポケット:車検証と一緒に、保険の書類や領収書が入っていることが多い場所です
- トランク・シート下:工具や趣味の道具に混ざって、貴重品が置かれていることがあります
- ETCカード・ドライブレコーダーのSDカード:カード類は抜き忘れの定番です。クレジット一体型のETCカードは解約手続きにも関わります
おすすめの段取りは、「家の遺品整理と車の書類集めを同時に走らせる」ことです。名義変更に必要な戸籍集めには日数がかかるため、その待ち時間に家の片付けを進めると、全体が最短で終わります。家の中から車検証・自賠責の証書・納税証明が見つかれば、車の手続きも一気に楽になります。実家全体の進め方は「実家じまい|親の家を空き家にしないための3つの選択肢」も参考になさってください。
家の片付けの量が多くて車まで手が回らない、という方は、先に全体の見通しだけでも立てておきましょう。LINEで写真を送るだけの無料見積もりなら、お部屋や車庫の写真を送っていただくだけで、家財の片付けの金額と日数をご案内できます。車やバイクが写っていれば、進め方も一緒にご相談いただけます。
処分費用と買取の相場感
「廃車にはいくらかかるのか」は、頼み先によって大きく変わります(2026年時点・ネクステージ、日本廃車センター等の公開情報より)。
- 自分で解体業者等に依頼する場合:普通自動車で総額2万5,000円〜4万5,000円程度が目安とされています。内訳は解体費用1〜2万円、レッカー費用5,000円〜1万円など。リサイクル料金(約1万円)は2005年以降の車なら購入時に前払い済みのことが多く、その場合の追加負担はありません
- ディーラーに代行を頼む場合:代行手数料が加わり、割高になる傾向があります
- 廃車買取専門業者の場合:引き取り・手続き代行が無料のケースが多く、部品・資源・海外輸出の価値があれば逆に買取価格が付くこともあります
- 還付金も忘れずに:車検が残った車を抹消登録すると、自動車重量税や自賠責保険の残り期間分が戻ってくる場合があります
つまり、「廃車=お金を払うもの」と思い込まず、まず廃車買取の査定を取ってから決めるのが損をしない順番です。
Hold handsでできること・できないこと
私たちHold hands合同会社は、福岡県を中心に遺品整理・実家の片付けを行っている会社です。車・バイクに関しては、正直にお伝えするとできることとできないことがあります。
- できること:家・車庫・物置の家財の片付け(遺品整理は1R 40,000円〜)、車内の遺品の仕分け・貴重品の確認、車庫まわりの不用品の搬出、買取できる品の査定(古物商)。処分が必要な品は、許可を持つ提携業者と連携して適正に処理します
- できないこと:車の移転登録・抹消登録などの行政手続きの代行は、行政書士等の専門家の領分です。当社では行いませんので、必要な場合は専門家への相談をご案内します。車両本体の買取・解体も、廃車買取業者・解体業者の領分です
「家は片付いたのに車だけ残った」「車庫の中の物ごと何とかしたい」という状態は、進め方さえ分かれば必ず片付きます。間取り別の片付け費用は「福岡の遺品整理の相場はいくら?間取り別にやさしく解説」にまとめています。まずはLINEで写真を送るだけの無料見積もりから、現状の写真をお送りください。何から手を付けるべきか、順番からご案内します。