引越し前日の洗濯機の水抜き・取り外し手順|ドラム式の注意点【福岡】
引越しの荷造りで後回しになりがちなのが洗濯機の水抜きです。「業者が来てからやってもらえるだろう」と思われがちですが、実は水抜きは前日までにお客様側で済ませておく作業として扱う業者が大半です。当日に水が残っていると、作業が止まるだけでなく、運搬中の水漏れで他の荷物や階下の部屋を濡らす事故につながります。
この記事では、縦型とドラム式それぞれの水抜き・取り外しの手順と、忘れやすいポイントを実際の作業現場の視点でまとめました。所要時間は縦型で15〜20分、ドラム式で30分前後が目安です。
なぜ引越し前に洗濯機の水抜きが必要なのか
洗濯機は脱水が終わった後でも、給水ホース・本体内部・排水ホースの3か所に水が残っています。量にすると合計でコップ1〜2杯分程度ですが、トラックの中で傾いたり揺れたりすると、この水が本体の隙間から出てきます。
- 他の荷物を濡らす:段ボールや布団、家電の基板が濡れる。特に精密機器と同じ便で運ぶと被害が大きくなります
- 階下への漏水:集合住宅で搬出中に廊下や階段に水が垂れ、下の階まで染みるケース。賃貸では退去時のトラブルの原因になります
- 本体の故障:残った水が基板や配線に回ると、新居で電源が入らないことがあります
冷蔵庫も同様に前日から電源を抜いて霜取りが必要です。冷蔵庫と洗濯機だけを運ぶ場合の注意点は冷蔵庫・洗濯機だけの引越しの記事にまとめています。
縦型洗濯機の水抜き手順
順番が大切です。「給水ホース→脱水運転→排水ホース」の流れで進めてください。逆にすると給水ホースの水が抜けません。
1. 給水ホースの水を抜く
- 蛇口を閉める(ここを忘れると次の工程で水が噴き出します)
- 洗濯機の電源を入れ、「標準コース」や「洗い」を1分ほど回す。給水ホースに残った水が本体側に流れ込みます
- 電源を切り、蛇口側からホースを外す。ホース内に少し水が残っているので、洗面器やタオルを下に用意してください
2. 脱水運転で本体の水を抜く
- 洗濯槽の中が空であることを確認し、「脱水のみ」を1〜3分運転する
- 終了後、糸くずフィルターを外して中の水とゴミを捨てる。ここは水が溜まりやすく、忘れると搬出時に垂れます
3. 排水ホースの水を抜く
- 排水口(床のエルボ)から排水ホースを外す。ホースを持ち上げると中の水が戻ってくるので、先端を下向きに保ったまま抜く
- ホース全体を傾けて残った水を出し、タオルで拭く
- 洗濯機本体を少し傾け、底の排水口付近の水を出す(2人で作業すると安全です)
ドラム式洗濯機の手順と「輸送用固定ボルト」
ドラム式も基本の流れは縦型と同じですが、2つ追加の作業があります。ドアパッキンの水抜きと輸送用固定ボルトの取り付けです。
ドラム式で追加になる作業
- ドアパッキンの水:ゴムの折り返し部分に水が溜まっています。タオルで拭き取ってください。カビ臭の原因にもなります
- 排水フィルター(前面下部):カバーを開けてフィルターを回すと水が出てきます。受け皿を必ず用意してください。機種によっては意外な量が出ます
- 乾燥フィルター:水ではなくホコリですが、運搬中に散るので外して掃除しておくと新居で気持ちよく使えます
輸送用固定ボルトが無いと故障する理由
ドラム式は、内部のドラムがバネとダンパーで宙づりになっている構造です。運転中の振動を吸収するための仕組みですが、運搬中はこの「浮いた状態」が逆に弱点になり、トラックの揺れでドラムが大きく動いて軸受けやダンパーを傷めることがあります。
これを防ぐのが、購入時に背面に付いていた輸送用固定ボルト(通常2〜4本)です。設置時に外してそのまま保管しているはずなので、引越し前に探して、背面の穴に付け直してください。取り付け位置は取扱説明書の「輸送する時」の項目に載っています。
ボルトが見つからない場合は、メーカーの部品窓口で取り寄せられることが多いです(型番が必要)。間に合わない場合は、ドラム式に慣れた業者が固定なしで慎重に運ぶこともありますが、メーカーの想定外の運び方になるため、故障時の保証対象外になる可能性があります。できる限りボルトは用意してください。
前日にやること・当日にやること
前日(または前々日)
- 最後の洗濯を終え、上記の手順で水抜き
- ドラム式は輸送用ボルトを取り付け
- ホース類・アース線・ボルト類を袋にまとめて本体にテープで貼る
- フタを開けたままにして内部を乾かす(ドラム式はドアを少し開けておく)
当日
- 電源プラグとアース線を外す
- 洗濯機置き場(防水パン)の中に落ちているものを取り出す
- 搬出後、防水パンと排水口の周りを軽く掃除しておくと退去立ち会いがスムーズです
引越し全体の段取りは引越しチェックリストを参考にしてください。
忘れやすい3点:アース線・蛇口・ホース類
- アース線:コンセント横のアース端子にネジ止めされています。プラスドライバーで緩めて外し、新居でも必ず接続してください。水回りの家電なので感電防止に重要です
- 蛇口の閉め忘れ:ホースを外した後、蛇口が開いたままだと退去後に水が出続けます。ワンタッチ式の蛇口はホースを外すと水が止まる構造ですが、念のためハンドルも閉めてください
- ホース類の紛失:給水ホース・排水ホース・ニップル(蛇口側の金具)・輸送用ボルトは、本体と別に運ぶと高確率で行方不明になります。ジップ袋に入れて本体側面に貼るのが確実です
業者に任せる場合の目安
水抜きは基本的にお客様側の作業ですが、当日に「まだ水が残っていた」場合、弊社では現場で対応します(時間が読める範囲であれば追加料金は基本いただいていません)。
搬出から新居での搬入・設置・給排水ホースの接続・試運転まで、電気工事が不要な範囲であれば一連で対応可能です。洗濯機1点のみの運搬は8,000円〜が目安で、距離・階数・ドラム式かどうかで変わります。
次のような場合は、事前にご相談いただくと段取りが早くなります。
- ドラム式で、輸送用ボルトが見つからない
- 新居の防水パンのサイズや蛇口の形が分からない(写真を送っていただければ確認します)
- 階段のみのマンションで、ドラム式(70〜90kg)を運ぶ
なお、洗濯機用の蛇口が無い・コンセントが無いといった場合は電気・水道工事の範囲になるため、弊社では対応できません。専門の業者へのご相談をおすすめします。
古い洗濯機を引越しを機に処分する場合
「新居で買い替えるので、古い洗濯機は処分したい」というご相談も多くいただきます。ここで注意したいのが、洗濯機は家電リサイクル法の対象で、自治体の粗大ごみには出せないという点です。正規の処分には、メーカーごとに定められたリサイクル料金と収集運搬の手続きが必要になります。
弊社では、引越しと同時の処分もお受けしています。家電リサイクル法の対象品は、リサイクル券の手配を含めて許可を持つ提携業者と連携して正規のルートで処理します。製造から年数が浅く動作に問題のないものは、古物商許可の範囲で買取ができる場合もありますので、型番と製造年をお知らせください。
いずれも目安です。お見積もり額以上の請求はいたしません。
よくあるご質問
Q. 水抜きをせずに当日を迎えてしまいました。運んでもらえますか?
A. 現場で水抜きをしてから運びます。脱水運転と排水ホースの処理で15分ほどかかるため、当日は電源と水道が使える状態にしておいてください。
Q. ドラム式の輸送用ボルトを捨ててしまいました。
A. まずメーカーに型番を伝えて取り寄せを依頼してください。引越し日まで日数がない場合はご相談ください。固定なしでの運搬は可能な場合もありますが、故障のリスクと保証の扱いを事前にご説明した上で判断していただきます。
Q. 新居での設置も頼めますか?
A. 承ります。給排水ホースの接続・アース線の取り付け・水平の確認・試運転まで行います。蛇口の交換や電気工事が必要な場合は対象外です。